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ベルナップ (ミサイル巡洋艦)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
USS Belknap (CG-26)
艦歴
発注 1961年5月16日
起工 1962年2月5日
進水 1963年7月20日
就役 1964年11月7日
退役 1995年2月15日
その後
除籍 1995年12月15日
性能諸元
排水量 満載:8,957 トン
全長 166.7 m
全幅 16.7 m
吃水 8.7 m
機関 蒸気タービン方式(85,000hp) 2軸推進
ボイラー×2+タービン×1 2組
速力 最大: 34ノット
航続距離 20ノットで7,100海里
乗員 477名(士官27名、下士官兵450名)
兵装 Mk.42 5インチ単装砲 1基
Mk.33 3インチ連装砲
※後日撤去
2基
Mk.15 20mmCIWS
※後日装備
2基
Mk.10 ミサイル連装発射機
テリア SAM
スタンダードER SAM
アスロック SUM
を発射可能
1基
Mk.141 ミサイル4連装発射筒
ハープーン SSM用)
※後日装備
2基
533mm魚雷連装発射管
※後日撤去
2基
Mk.32 3連装短魚雷発射管
※後日装備
2基
艦載機 SH-3対潜ヘリコプター 1機
C4I NTDS (NTDS+リンク 11 / 14)
※後日装備
Mk 7 武器管制システム (WDS)
※後期建造艦ではMk 11、後にMk 14に換装
レーダー AN/SPS-48 3次元対空レーダー
AN/SPS-49 2次元対空レーダー
AN/SPS-10 対水上レーダー
ソナー AN/SQS-26 船首装備ソナー
FCS Mk 76 ミサイルFCS (SAM用) 2基
Mk 68 砲FCS (5インチ砲用) 1基
Mk 114 水中FCS
電子戦
対抗手段
SLQ-32統合電子戦装置
Mk 36 SRBOC チャフフレア展開装置
モットー

ベルナップ(USS Belknap, DLG/CG-26)は、アメリカ海軍ミサイル巡洋艦ベルナップ級ミサイル巡洋艦の1番艦。艦名はジョージ・ベルナップ海軍少将に因んで命名された。その名を持つ艦としては2隻目。

建造時はミサイルフリゲート(DLG-26)であり、1975年6月30日にミサイル巡洋艦に変更となった。メイン州バス鉄工所で1962年2月5日起工。1963年7月20日進水。1964年11月7日就役。

1989年12月2日と3日に行われたマルタ会談では、米大統領ジョージ・H・W・ブッシュが宿泊している。

ベルナップは1995年2月15日に退役、除籍。その後、1998年9月24日に標的艦として沈没。

衝突事故

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ジョン・F・ケネディと衝突後のベルナップ

1975年11月22日、ベルナップはシチリア沖において、空母ジョン・F・ケネディと衝突した。この事故で、ベルナップ側で7名、ケネディ側で1名が死亡し、さらにベルナップ側には火災が発生した。

この間、キラウエア級給兵艦「マウント・ベイカー」から到着した爆発物処理班によって、ベルナップの搭載弾薬は速やかに回収され、これによって轟沈という最悪の結果は回避されたが、火災によってベルナップの上部構造物はほぼ全損してしまった。このように火災の被害が大きかったのは、ベルナップの上部構造物がアルミニウム製で、その耐火能力に問題があり、梯子などが容易に融解して消火活動を阻んだためと分析された。

このことはアメリカ海軍の軍艦設計に大きな影響を与え、のちに建造されたアーレイバーク級ミサイル駆逐艦では、中等コンセプト艦として排水量とコストに制約が設けられていたにもかかわらず、マストなど一部を除いて上部構造物は全鋼製とする決定が下された[1]。ベルナップは1976年1月30日から1980年5月10日までフィラデルフィア海軍工廠で修理を行った。

出典

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  1. ^ 野木恵一「生まれながらのイージス艦 アーレイ・バーク級 その誕生の経緯」『世界の艦船』第602集、海人社、2002年10月、69-73頁。 

外部リンク

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